革のポーチを手に入れた後に気をつけたいポイントなど

動物ごとに異なる革の手触り、部位によって異なる質感、加工前や加工中にできた皺や傷から生まれる表情、そして鼻を近づければ仄かに香る独特の匂い。その魅力は年を経るごとに熟成していき、色合いや形状は使い方によって大きく変わります。使用する人によって同じ物でも変化の仕方が変わるため、その人の手や使い方から生まれた変化や、経た年月を感じることもできます。お揃いで買ったのならば変化の様子を見せ合ったり、プレゼントされたのならば変化の様子を感謝の言葉と共に伝えるのも楽しみの一つとなるでしょう。そんな革ならではの経年変化を味わいながら、綺麗な形をより長く保つために、あるいは変形を楽しみながらも長く使い続けるために、押さえておきたい2つのポイントを紹介します。

綺麗な形を保つためには物を入れすぎないことが大切です。

小物や化粧品、筆記用具や日用品など、ポーチには様々な物を入れます。時には物が多くパンパンになるまで入れてしまい、ファスナーやボタン等の留め具を中心にポーチの形が歪んでしまうこともあるでしょう。ポーチの形を綺麗に保ったまま長く使い続けたい場合、そのような使い方はNGです。革は歪んだ状態のまま長時間放置してしまうとその形状を記憶し、物を取り出した後も戻らず歪んだままになってしまいます。物を入れすぎた場合や、形が歪む物、特に角があって口を閉じた時に表面まで形が浮き出るような物を入れたらなるべく早く取り出すか、もう一つ布の入れ物などを用意してそちらに入れるようにしましょう。買った当時の綺麗な形に拘らず、とにかく使用感を出したい場合には特に気にする必要はありません。時を経るにつれて自然と中によく入れる物に馴染み、入れている物によって生じる表面の凹凸が刺激の与え方に変化をもたらし、特に凸の部分の経年変化が進んで複雑な表情を作り出します。

持ち歩き、使い、たまにお手入れをしましょう。

ポーチは持ち歩き、よく手に取って使用するものです。その過程で手から分泌される皮脂が潤いを与え、繊維が柔らかくなります。鞄から取り出したりする際にできた擦り傷は1ヵ月もすれば周囲の色に馴染み、目立たなくなっていくのが革製品の特徴です。しかし普段から使用しているとはいえ、表面全体を等しく触るわけではありません。乾燥してしまうとついた傷が馴染まなくなってしまったり、酷い時にはひび割れてしまいます。お手入れをするタイミングの目安としては、普通に使用していてついた細かな擦り傷が気になるようになった時です。細かな傷が多くなってきたという事は前回のお手入れからある程度の期間が空いたという事なので、潤いの与えすぎでカビが生えてしまう事もありません。百貨店やホームセンターに売っている専用のワックスを柔らかなスポンジや布で薄く表面に伸ばしましょう。継ぎ目や重なっているところはスポンジの角で塗るのがお勧めです。お手入れをした後の表情は艶やかで、普段とはまた違った雰囲気を味わうことができます。鞄に入れるのはワックスが馴染むまで雰囲気を楽しんでからにしましょう。